topページへ
 

地球の潜り方

#

その56 ダイバーに優しい宿は?

これまで、拙著では「ダイバーに優しい飛行機」や「装備」などの、ダイビングとその周辺環境を扱ったものがあるが、何故か今まで宿に関する内容を取り上げてこなかった。そこで、今回は、ダイビング旅行時の宿の環境について取り上げたい。

なお、本コラムは宿の批評サイトではないこともあり、参考にした宿の名称は示さないことを了解いただきたい。(本コラムで参考にした宿の名称を知りたいという方は筆者宛に連絡ください。泊まった時期も含めて連絡いたします。)

1.宿に何を要求するか
宿である以上、最低限の要求は

眠れること
清潔であること
安全であること


上記全てを満たすのは高価格帯のリゾートホテルだろうが、大概のダイビングツアーではそうはいかないことが多いだろう。上記を見ればすぐ分かるが、多くは「濡れ物を乾かすこと」につながる内容である。ここでは「器材干し」と「部屋の広さ」に着目して上記について考えてみよう。

# そこで、供食設備(レストランやカフェ)を除き、ダイバーにとってあると嬉しいと思われるものを挙げてみたい。大体以下のようなものだろうと思う。(外れていたらごめんなさい。)

器材洗い場
器材干場
部屋の広さ(荷物を広げられる)
ベランダ
バスタブ
プール
衣類が干せる軒下
大き目の椅子やコート掛けなど
扇風機(扇風機があるとより早く乾く)


このような活動がもっと宣伝されるとよいと思う。人の力は1人だと微々たるものだが、長期間をかけていけば、大きな力になるのだから。

2.器材干し
前述のとおり、ダイビングは「濡れるレジャー」なので、旅行の道中は「濡れ物との戦い」である。限られた時間内で如何に乾かすことができるかが焦点だろう。

海外のダイビングリゾートの場合、防犯上の理由もあるためか、滞在中使える鍵付きの器材庫が用意されていることがある。国内でも、沖縄県では廉価帯のホテルでもダイビング器材庫を用意しているところがある。(物置や清掃用具置き場との兼用も多い様子)ただし、中には器材庫の掃除をあまりしていないようなところもあるようなので、使う際には少し注意したい。

水着やラッシュガードは通常の衣類を干す環境があればよいだろう。雨を避けて干すことができるベランダやバルコニーがあると嬉しい。

#ウェットスーツの場合、重さがあるので軒下にいきなりは干せないことが多い。その場合、風呂場で水が滴下しない程度までは水切りをしてから、干せるかどうか確認することが多いだろう。(この場合バスタブがあれば、バスタブにウェットスーツを掛けての作業ができるで、作業性がよいだろう。)

なお、バルコニーでの物干しは、ホテルによっては美観上の問題と落下の問題を考慮し、これを認めないとはっきり書いてあることもあるようなので、当てにしすぎないようにしたい。

3.部屋の広さ
部屋があまりに狭いと、ダイビングツアーだけはなく、業務出張でも困ることがある。かといって広すぎるのも落ち着かないかもしれない。

#リゾート地のホテルの場合、スーツケースを開けることができる広さと、夜間にダイビング器材を並べて置ける広さがあるのが望ましいだろう。室内にテーブルと椅子がある場合、これをウェットスーツ掛けとして使える場合もある。コート掛けかこれと同様のものがあれば同じように使えるだろう。(この場合、ウェットスーツは生乾き状態にはなっていることが条件。部屋を濡らしてはいけない。)


さて、皆さんのダイビングツアーでの常連宿は「自分にとっての理想の宿」を満点とすると何点だろうか?

文責:折原俊哉(恵比寿潜酔会・懇親会系幹事)

#